よし🅾️のやってみよ😰

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ハードワーク

エディー・ジョーンズさんの「ハードワーク」を読みました。リーダー論や日本人の特徴とか、鮮明に掲載されており、凄く勉強になりました。印象に残った文章を少しだけ紹介させていただきます。

 

■目標について

 それは明確な目標を設定すること。

 目標は漠然としたものや、抽象的なものではいけません。数字などで具体的に表現

され、結果が出たとき達成できたかどうか、はっきりわかるものでなければなりませ

ん。

 明確な目標は、必ず強いイメージが、成功へと導くのです。

(略)

3年という長い期間を見据えた上での大きな目標と小さな目標は、もっと短く、二ヶ

月ごとに考えるべきです。

人間は忘れっぽい生き物です。日々の雑事にまぎれたり、直面している問題に気を取

られたりするうちに、当初の目標をつい見失うこともあるのではないでしょうか。そ

れを避けるためにも、目標を自分専用のメモなどにかきとめ、繰り返し読むことは、

とでも大事だと思います。

 大きな目標をめざして、戦っていくというのは、大事なことですね。

私の所では、最近は、個々の偉いさんの目標を成果にしようとしているのが、ありあり

と見えます。こんなんでいいんだろうか・・・。

 

■指導者の仕事

 指導者の仕事とは、選手や部下の長所を丁寧に探し出し、それを活かすことなので

す。選手や部下を、より良くしたいのであれば、まず、その人のことを理解すること

です。

 日本社会は、完璧ということにとらわれ過ぎていると思います。

 フィールドは、いつもカオス(混沌)です。アクシデントが頻発し、1秒後に何が

起きるかさえ分かりません。そうした滅茶苦茶な状態を、なんとか切り抜けられる選

手を育てなければなりません。

 これはビジネス社会でもそうではないでしょうか。現場や市場は日々変化していま

す。さまざまな要素が絡みあい、予測できないことが頻発します。そこでは完璧な

ど、土台無理ではないでしょうか。

 自分の長所を知り、それを磨きながら、混沌とした世界に向き合って、何とか結果

を出す。この姿勢が、成功への近道なのだと思います。

 大事なことですね。長所を伸ばしてあげることがカギですね。

 

■デシジョン・メイク

 ほかの競技に比べ、ラグビーでは、プレー中に個々の選手のする判断がとても重要

になります。その判断をすることを、デシジョン・メイクといいます。

 これは、サインプレーなど、あらかじめ決まっているプレーとは、性格が違いま

す。そして、デシジョン・メイクこそ、ラグビーの本質はあると思います。

 よくいわれるように、日本の選手はデシジョン・メイクが苦手です。

これは指導する側が、何が正しくて、何が正しくないかを、すぐに教えてしまうから

だと思います。それでは自分で考えたり、判断したりする力が身につかないのではな

でしょうか。

 早々と答えを教えたり、すぐに間違いを指摘したりすると、教えられる側は、自分

で考えなくて済みます。

誰かが答えを教えてくれるのですから、人に頼るようになるのは、当然です。

私は教師時代からそうですが、選手や生徒に何かを問うとき、答えを先に教えません。

 これは、私も反省します。すぐ答えを言ってしまう癖がありますね。エディーさんは教師もやっておられたので、人を育てることにもたけているのでしょうね。

 

■ワールドカップに勝つために

 現実的なことを言うと、代表チームとして、海外のチームとテストマッチを40試合

ほど行い、チーム全体のキャップ数(選手一人ひとりが、国同士のテストマッチに参

加した回数)が650を超えなければ、勝つのは難しいと思います。

 ワールドカップで勝つには、やはり経験が必要なのです。

 理由はワールドカップが、世界一の舞台だからです。それは通常の試合をまったく

異常な環境で行うことにほかなりません。言葉では表せない。ものすごいプレッシャ

ーがあるのです。

 そのプレッシャーに耐えるためには、やはり経験が必要ということです。

 だからといって、私は経験を最も重視するわけではありません。一番大事なのは、

熱意です。

 私は、経験と熱意は、ある程度相反するものだと思います。熱意は、年長者より若

者のほうが、多く持っています。

 つまり、組織として考えた場合、若い血を入れるべきなのです。

 成功や勝利は、準備が全てだと、私は言ってきました。

 練習でもミーティングでも、十分な準備をしようと思えば、どうしても熱意が必要

だからです。

 一人ひとりが、自分の役割をはっきり理解し、無駄なくエネルギーを集中できると

いうことです。熱意のない準備など、意味がありません。

 日本をはじめ、アジアの国々では、年齢や経験を重視するあまり、熱意がおろそか

になる傾向があると思います。

 2023年のワールドカップは、若さがなかったですね。日本の事情も分かっておりませ

んが、素直にそう思いました。

 

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