武田綾乃さんの「響け!ユーフォニアム~北宇治高校吹奏楽部、波乱の第2章 前編~」を読みました。ユーフォの黄前さん達も2年生になり、後輩が入ってきます。
滝先生の2年目は、いかに!っ感じですが、感動した文章を少しだけ紹介します。
■どちらが頑張っているか?
後輩:久美子先輩は、さつきと美玲のどちらのほうが、部活を頑張っているように見
えますか?
先輩:正直に言えば、そりゃあ一緒にいる時間が多い方が好感を持てるかも知れな
い。
後輩:サツキのほうが好きってことですか?
先輩:人間関係的な意味ではね。でも、部活的な観点で見ると、演奏能力を持ってる
人が偉いとも思うよ。決まった時間の中で成果を出すっていうのは、その人の
能力が高い証でしょ。だから、どっちが好きとかないよ。後輩は、みんな好
き。さっちゃんも美玲ちゃんも、私はどっちもかわいい後輩だと思ってる。
しっかり、人間的と部活の観点の2種類で分析できているって、すごいなぁと思いました。
■発言について
先輩:吹部ってやっぱり、楽器の上手さで発言力が変わったりするやんか。例え
ば、去年の高坂ちゃんとか、飛鳥先輩みたいに。
黄前:……まあ、そういう空気がないとは言えませんね。
あすかや麗奈があれほどの影響力を持っていたのも、結局はそれに見合うだ
けの実力があったからだ。毎日のように顔を付き合わせている部員たちは、練習時間
が来るたびに互いの演奏を耳にする。それが同じ楽器を担当する人間であればなおさ
ら、その査定表が、部員たちの背中に影のようについて回る。
確かに、上手い人の発言力は大きいですよね。下手な人間に言われても、話が入って
聞ませんしね。仕事も一緒ですかね。
■コントラバスって?
求:コントラバスって、なんのために吹奏楽部にいるんでしょうか?
僕、昔から思ってたんです。コトラバスって、本当に必要な存在なんかなっ
て。音なんてほかの楽器の音にかき消されるし、お客さんにだって聞こえない
し。
緑:求くんは、外から音を聞いたことある?
求:外というのは?
緑:演奏側じゃなくて、観客側ってこと。コンバスがいるといないのとじゃ、響き
が全然違うなーって感じると思うよ。コントラバスの大事な役割は、音量じゃ
なくて、響きを演奏に加えること。あとは奏法が違うから、管楽器とは違う形
で音を作れるってのが強みかな。演奏全体の雰囲気を変えちゃう、それがコン
トラバスの持ってるすごーいパワーやねん
楽器に優劣はないし、音楽を作るのに不必要なパートもないよ。ほら、ピラ
ミッドと一緒。頂点ばっかり目立つかもしれへんけど、いちばん上を支えるた
めには下の土台が必要やんか。コントラバスはそういう、気ずかれにくーい部
分を支える役割を果たしてるんとちゃうかな。
自分がいいひんくても構わへんなんて考えは、もってのほかやと緑は思うなあ
不必要な楽器はない!って言うのが分がないですよね。本来会社もそうであらねばな
らないですよね。楽器選びの際も、その子にあった楽器を選定できたら最高やのにね。
適材適所大事なことですよね。