武田綾乃さんの「響け!ユーファニアム ~北宇治高校吹奏楽部、決意の最終楽章 後編~」を読みました。高校3年になって、やっぱり進路でみんな悩むんですよね。
黄前部長になって、すべてが"HAPPY END"になってよかったです。
印象に残った文章を少し紹介します。
■リーダー会議
内容は、個別課題をどこまで達成させるかという点だった。練習に不安のある生徒、ナーバスになっている生徒などの情報を役職持ち部員同士で細やかに共有し、フォローにつなげる。
全国大会に向けて、一人ひとりが追い詰められていくんですよね。全国金賞目指してどんな人で、どんな振る舞いとか、考えることもあるんでしょうね。
■究極の演奏
合奏体形となった音楽室で、滝がスピーカーから自由曲を流している。先ほど自分たちで演奏した際の録音だ。演奏をしている最中は必死すぎて気づかない粗も、こうして耳に突きつけられるとすぐさま浮かび上がって聞こえる。おざなりになったフレーズのつなぎ目、丁寧にすべきだった音の入り、違和感の残るハーモニー。細部の細部まで気になりだすのは、演奏が向上している証でもある。演奏の質がよくなるほど、小さな不純物は見つけやすい。
曲が仕上がれば仕上がるほど、ちょっとしたズレや違和感もわかっちゃいますよね。
恐るべしですよね。
■一流の指導者
滝さんがどうしてコンクールの結果にこだわるかって言ったら、コントロールしやすいやと思う。結果を出したら、周りが協力してくれるようになる。親も、学校も、生徒も、自分自身も、頑張るのが正しいって空気が作りやすくなる。
空気。その指摘は、かつて夏紀も行っていた。部長になって、その言葉の本当の意味が久美子にも理解できてきた。集団を動かすには、空気が必要だ。そして名指導者と呼ばれる人間は皆、空気を作るのが上手い
空気を作ることが大事ですね。人も物事も一緒ですよね。大事な言葉だとおもいました。
■部長って
部長の自分と、奏者としての自分がぐちゃぐちゃになってた。いろんな子の話を聞いて、どうすればいいかわからなくて。部活についての考え方もみんな違ってたし、いろんな子がいた。部活は世界からの逃げ場だって言う子も、思い出作りの場所だって言う子も。だけど、きっとそれでいいんだよね。みんなが違うことを考えてても同じ方向を向いていれば。
関西大会で真由ちゃんがソロを吹いたって、私は私のままだった。誰かの場所を誰かが奪うなんて、きっとそんなことはできないんだろうなって、そう思うの。誰かは誰かにとって、特別な存在だから。それを信じて、私は怖がるのをやめにする。
長は孤独ですよね。悩んだぶんだけ自身が成長しますよね。みんな、外圧のプレッシャーに負けないで頑張って欲しいです。
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