本日は、「コーヒーは冷めないうちに」シリーズで、喫茶店やその他について確認し
たいと思います。
■喫茶店「フニクリフニクラ」
明治7年オープン。約140年が過ぎ、内装は多少の手直しがあるものの、ほぼ当時のまま。
店内にはカウンターとテーブル席があったが、カウンターは三席、テーブルは二人
掛けが三つしかない。つまり九人で満席になる。
店名は、当初から「フニクリフニクラ」とは言ってはいませんが、喫茶店の状態は、
本章でお話がありました。
■柱時計
この喫茶店に来て、まず不思議に思ったのは、店内にあるアンティークな柱時計で
ある。三台も設置されているのに、指している時間は三つともバラバラだった。聞け
ば、両端の時計は壊れているらしく、片方は進み、片方は遅れているらしい。何度直
そうとしてもそうなってしまうという。
この喫茶店の柱時計は、過去に戻ると恵から見て正面の時計は動きを止め、店内に
三台ある柱時計のうち一番入り口に近いものが動き出す。現実の世界では、過去に戻
れる席から見て正面、つまり真ん中の柱時計が正しい時を刻むが、過去に戻ると左端
の時計が動く。
3つの柱時計にも、仕掛けが書かれている。びっくりである。真ん中があっているの
はわかるのだが・・・。
■ワンピースの白い女の読書のペース
ワンピースの女が小説を読むペースはそれほど早くない。一日中、小説を読んでい
るだけなのに、二日で一冊を読み終える程度である。
彼女のために、数は週に一度図書館に行って小説を借りてくる。プレゼントをして
いるわけではないが、数にとって、ワンピースの女に小説を届けることは、ただの“作
業”ではなかった。
数年前まで、ワンピースの女は「恋人」というタイトルの小説を繰り返し、繰り返
し読んでいた。数がこうやって小説を届けるようになったのは、ミキが「同じ本ばっ
かり、飽きないのかな?」と言って、ワンピースの女に自分の絵本を差し出している
のを見たことがきっかけだった。
小説の読むペースは意外におそいんですね。
■マドラー
数ちゃんは、死んだ人間に会いに行く人にマドラーを入れる。
■例の席
(門倉)他の椅子と、特に変った感じはしない。この椅子を取り囲む空間がひんやりしている気がする。
椅子に座ってみると椅子は詰めたいのではなく、この空間がひんやりしてい
る。過去に戻るのは、この80センチ四方の、この空間ではないかと思うので
すが
(計)そのとおりです。
移動ができる、例の席が、普通ではないことがわかります。
■移動の時
気づくと周りの景色がゆらゆらとゆがみ始めている。なんだか自分の体も自分のも
のではないような、そんな感覚に襲われ、ハッとする。天井が異常に近い。その時に
なって、ひかりは湯気を目で追っていたのではなく、自分が湯気になって浮いている
ことに気づいた。
どのくらい上から下へと流れる時間を眺めていたか。長かったような気もするし、
一瞬だったような気もする。もし、人が死ぬときに見るという走馬灯が本当にあるの
だとしたらきっと、こんなイメージかもしれないなと、ひかりは思った。
移動する時の体験したことを書かれているが、なかなかびっくりですね。
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