安倍龍太郎さんと佐藤優さんの「対決!日本史5 ~第一次世界大戦編~」を読みまし
た。すごく勉強になりました。
■同盟の考え方の基本同盟の考え方の基本は「我が国の後ろにはたくさんの国がついている。下手に手出ししたら世界大戦になるぞ」「同盟に手を出すリスクなんて誰も冒さない。同盟さえ結んでいれば戦争は起きず、平和が維持されるはずだ」という抑止の論理です。
二度の世界大戦を経て、人類は現在に至るまで軍事同盟によって戦争の抑止に努めてきました。《略》
〇「核戦争にならない」という抑止は今のところ働いていますが、「西側諸国に核兵器があるからウクライナ戦争に巻き込まれない」という抑止力は働いていません。
「力の均衡」「同盟」という考え方だけに拠って平和を維持していく政策が、いかに危ういか。これが第一次世界大戦から私たちが学ぶべき第一の教訓です。
第一次世界大戦によって、人類がプラスの方向で学んだ教訓でもあります。今後、二度とこういった戦争を起こさないために、話し合いで物事を決めていくことです。
《略》
「核戦争に発展しない」という意味での抑止は今のところ働いていますが、「核兵器さえあれば戦争は起きない」という意味での抑止は機能していません。
力の均衡、同盟という考え方だけで平和を維持していくことがいかに危ういか、序章でも述べましたが、これが第一次世界大戦から学ばなければいけない第一の教訓です。
同盟という名の戦争抑止、核兵器があるから戦争が行らないという抑止と大変なテーマを扱われて大変勉強になります。
■戦争の擁護
1914年9月17日、イギリスの作家53人は「イギリスの戦争の擁護」という声明を発表します。10月4日には、ドイツの知識人が連名で「93人のマニュフェスト」を発表しました。ノーベル賞受賞者や哲学者、神学者、劇作家など、93人の知識人がこぞってドイツ参戦を正当化しています。
名だたる知識人たちが、第一次世界大戦にドイツが参加することを全面的に礼賛しました。
太平洋戦争が始まるときも、日本の学者のほとんどは軍部政府の決定反対しませんでした。それは同じ事だと思います。もちろん心の中では「こんな野蛮な戦争に反対だ」と思っている学者もいっぱいいたでしょう。でも「東京帝国大学教授」とか「京都帝国大学教授」という肩書の学者で「戦争に賛成するこの文書に署名してくれ」と頼まれたときに「平和主義と両親に基づいて拒否します」と言える勇気がある人は、なかなかいないでしょう。それと同じことがドイツでも起きたのだと思います。
確かに、自分がもし教授で戦争に賛成の書類にハンコ押してくれと言われたら、家族にも圧力がかかっていたら、まともな判断ができるのかは、その時になってみないとわからないですよね。
■日本で爆撃を逃れた町
軽井沢には中立国であるスイスやスェーデンの公使館がりましたからね。ここでは絶対に空襲がないことを、知識人である田辺元は知っていたのです。箱根の強羅には、ソ連大使館がありました。軽井沢と箱根の二か所は空襲を受ける心配がなかったため、戦時中にもかかわらず高級別荘地として栄えました。
中立国でアメリカの利益代表を務めていたスイス嗚通じて、日本は「軽井沢には中立国の公使館があります。絶対空爆しないでくださいね」とアメリカに地図を渡していたのです。
アメリカの空爆を避けれた町があるなんてびっくりしました。そのほかにも、第一次世界大戦を振り返ることによって、ロシア・ウクライナ戦争を停止させる提言なども盛り込まれて、大変ためになります。
いろいろ紹介したのですが、是非興味を持った方は、是非読んでみて下さい。