江上剛さんの「住友を破壊した男~伊庭貞剛伝~」を読みました。
この本を見た瞬間、あの住友グループかな?と思いましたが・・・。
拝見すると、経営者とは、人材育成とは、近江商人とは、等いろいろ勉強になりました。
少しだけ紹介します。
【師匠~人間力~】
ある人物に会った時、普通はその人の性格や話す内容から、素晴らしい人であるなどと評価を下す。
しかし真に優れた人物の場合、出会った瞬間に、その人物の放つ気迫に圧倒され、理屈抜きで感動してしまうことがある。
【経営者の育成】
今の日本経済になかなかイノベーションが起きないのは、老人が跋扈しているためではないか。
多くの会社を眺めると80才を過ぎても権力を握って放さない経営者がいる。
確かに一概に全てが悪いとは言わない。立派な方もいる。しかしだ・・・・。
後継者がそだっていないからと70才、80才を超えても経営の実権を握って放さないのは、やはり問題だ。
その一点だけで経営者失格と言えるだろう。
世間では、高齢者に運転免許の返上を勧めているにもかかわらず、経営の返上は進めない。
これはおかしい。伊庭貞剛は、身をもってそれを世間に示したのだよ。
伊庭貞剛だって、後任の鈴木馬左也に完全に満足していたわけでは無いと思う。
しかし自分が実を退くことで鈴木が育つことを知っていたんだ。
住友では経営者は伊庭貞剛の姿勢を見倣って、いつまでも居座ることができないんだ。