花田菜々子さんの「出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと」を読みました。
タイトルが刺激的で思わず、手に取ってしまいました。
作者は家庭に仕事に違和感を感じ、居場所として自分探しの旅を、出会い系サイトの各30分お互いのことを喋って、本を薦める行為され、作者は実体験されたノンフィクションなのかなと思ってます。
ということで、前置きはこのくらいでなかなか面白かったので、紹介します。
◎出会い系サイトのプロフィール
変わった本屋の店長をしています。1万冊を超える膨大な記憶データの中から、今のあなたにぴったりな本を1冊選んでおすすめさせていただきます。
このプロフィールで勝負が始まります。セックス目当ての男もいるし、変態趣味の男、起業を目指している意識高い系、いわゆるカオスですね。
◎本を薦めて・・・・・・
こんなに真剣に考えて誰かに本をすすめたことはなかった。相手のことを何も考えなくても、理由なんて何もなくても、本はすすめられる。「とにかく自分が読んで面白かったから」というのはシンプルにして最強のおすすめ文句だし、雑誌や新聞で本をすすめること、もっと言えば店で本を並べて売ることだって、相手を特に限定せずに本をすすめていることだとも言える。
でも、そうじゃなくて……。
その人のことがわからないと本はすすめられないし、本のことも知らないとすすめられないし、さらに、その人に対して、この本はこういう本だからあなたに読んで欲しいという理由なしでは進められないんじゃないかとも思う。
すすめ方のスタイルについて、「本を通して整理しているんだろうなぁ~」と感じます。
◎出会い系サイトXの人々
ここにいる人は、みんな「どこかへ行く途中」の人だ。たとえば仕事に満足して、家庭や恋愛もいい状態が保たれていて、このままでいたい、満たされている、という人とはここでは出会わない。仕事をやめたばかりだったり、起業や転職という人生の転機を迎えようとしていたり、今の自分の状況に違和感があって何か変えなければと思っていたり。
みんなが不安定さを礼儀正しく交換し、少しだけ無防備になって寄り添ってるみたいな集まりだった。
と思ったけど、もしかしたら世界全体もほとんどそうだったりして?
似たり寄ったりですよね。勇気を出して冒険するかしないかですよね。
あっという間に読んじゃいました。花田さんの次の作品を読んでみたいと思います。