真山仁さんの「プリンス」を読みました。
メコンってどこ?って思いながら読みました。
アメリカやイギリスの関係性。強国が小国の財産を貪る仕組みを勉強しました。
その中で、私が気に入った本書の一部を紹介します。
【日本とメコンの人民の考え方】
民主主義なんて面倒なことはいい。ただ、金持ちになれればいい。それも、自分の家族だけでいい
――メコンの国民の多くは、そう考えている。
だから、先進国に出稼ぎに行くし、チャンスとあらば利権を貪る。
それを「悪い」とは言わない。大抵は「賢い」と言われる。
政治になんぞ関わらないことが長生きの秘訣をいう、日本とはまったく異なる無関心が、国中に蔓延していた。
日本では、平和で自由で豊か過ぎて、政治に関心が無い。一方、メコンは恐怖と不自由と貧しさのために、政治に関心を持たない。
【イギリス】
民主主義の盟主であるイギリスは、表向きは軍事政権を蛇蝎のごとく嫌う。
ところが、EU離脱が決まってから、自国の政治経済が弱体化し、
英連邦自体に揺らぎを生じている現在、もはやきれい事を維持するという吟味すら失っていた。