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ブラック・チェンバー~米国はいかにして外交暗号を盗んだのか~

 H・O・ヤードレーさんの「ブラック・チェンバー~米国はいかにして外交暗号を盗んだのか~」を読みました。

 

 各国が機密文書をどのように敵国に送りこんでいるのか、スパイの世界では、007シリーズを見たりして、なんとなくあるんだなとは思っていました。

 少し紹介したいと思います。

 

■MI8

アメリカの暗号解読秘密組織「機密室(ブラック・チェンバー)」の存在と、その活動内容が初めてアメリカ国民の前にさらけだされたのは、1931年の初夏のことであった。

 

 かつて米陸軍情報通信部の管轄下にあったMI8の責任者だったハーバード・O・ヤードレーが内幕を発表した。

 

<略>

 

 機密室は単に日本の外交電報の解読に努めたわけではなかった。私たちは1917年から1929年までの間に45000の暗号を解読した。そして私たちは、アルゼンチン、ブラジル、チリ、中国、コスタ・リカ、イギリス、フランス、ドイツ、日本、リベリア、メキシコ、ニカラグアパナマ、ペルー、帝政ロシア、サン・サルヴァドル、サント・ドミンゴソビエト・ロシア、スペイン等の諸政府の暗号電報を解読したのだ。それだけに、我々の機密を狙うスパイ工作団は雲霞の如くいたと言ってよい。 

 

 どの国でも、暗号解析する部署はあるんですね。中身は、細かすぎて省きますが、アメリカは相当な国の暗号電報を解読したんですね。

 

 そんな中、一生懸命考えて考えて、考え抜く人は人間なんで同じ行動をするんだな~と思ったので紹介して終わります。

 

■考える人・・閃き💡

 ベッドに入って、2時間もすると、またいい考えが浮かんで、ベッドを這い出して階段を降り、自分のオフィスに行って金庫を開けて解読のやり直しをした。そのとき、私はもう全部の謎が解けたような気がした。ところが、これがまたいい加減な解決に過ぎなかったのだ。

 

<略>

 

 私は長い間、暗号電報の解読に従事してきた。過去の一つ一つの電報、その一行一行の暗号の字句は、今でも私の脳裏にはっきり印刷されている。私はベッドに横になっても眠ることができず、いつも真っ暗闇の中でああか、こうかと考えていた。そして突然起きだしては解読作業をはじめ、失敗し、また続けては何度も何度も失敗した。

 この本は、非常に難しかったです。興味のある方は是非かじってみて下さい。