昨年の誕生日、私が家族に願ったのは一本のネクタイでした。 けれど、こだわりが強い私の好みを察してか、妻や子どもたちは「柄選びが難しいね」と顔を見合わせ、贈り物はなかなか私の元へは届きませんでした。
ある日は妻と二人、近鉄百貨店の売り場を歩きました。 目に留まる少し風変わりな一本は、どれも一万円を超えるものばかり。「また今度にしようか」と苦笑いして店を後にしたのも、今では温かな思い出です。
そして迎えた、3月の楽天セール。 画面越しにじっくりと吟味し、ようやく「これだ」と思える一本を選び抜きました。先日、我が家に届いたそのネクタイは、単なる衣類ではありません。迷い、探し、待ち望んだ……そんな家族との一年間の時間が編み込まれた、何より大切な宝物になりました。


おそらくこのネクタイが現役最後の購入になると思われます。