佐藤優さんと手嶋隆一さんとの「イスラエル戦争の嘘」を読みました。
イスラエルとハマスとの関係を、勉強したくて思わず手に取りました。
少しだけ紹介したいと思います。
■佐藤優さんの近況報告
2023年夏に、腎臓移植という大きな手術を乗り越えました。その後、菌血症と腸閉
塞もしましたが、今はすこぶる調子がいい。以前は週3回4時間の人工透析を受けて
いたのですが、時々つらくなることがありました。透析を受けた直後は血圧が60まで
落ちたりして仕事もままなりませんでした。それが移植後はずいぶん楽になりました
いつも佐藤さんとの対談集は楽しみに見てます。いつまでも元気でいてくださいね。
第2次世界大戦後、今のガザ一帯には8万人くらいのパレスチナ人しか住んでいな
かったと聞いています。それが今は220万人です。
ガザ地区の歴史は、1948年5月のイスラエル建国と切り離して語れません。イスラ
エルが建国を宣言すると、周辺のアラブ諸国が強く反発し、第一次中東戦争が勃発し
ます。イスラエルの出現で父祖の地をおわれたパレスチナの70万人が難民になり、こ
のガザ地区におよそ19万人が押し寄せたのです。
パレスチナは、難民が流れてきている現状が書かれており、びっくりです。
■戦後の私たちの価値観
個人主義、合理主義、生命至上主義の三つが基本になっている。ところが戦前の日本人には、そのいずれもが希薄だった。翻ってハマスはと言えば、個人主義と生命至
上主義が存在しないのです。ただ、或る種の合理主義は強烈にあるように思います。
だから、怖いんですよ。
ハマスの合理性には“殉教”という概念が入っている。この世は有限だが、あの世は
無限である。そして、現世でジハード、つまり聖戦を戦って殉教すれば、天国に行っ
て永遠の命を永らえることができる。ハマスの戦士はそう考えている。シュールでは
ありますが、彼らなりの合理性に貫かれている。なぜわが身の破滅を顧みず、無謀に
して残虐極まりない一斉攻撃に出たのか、私には理解できるように思います。
確かに、殉教の考えを刷り込まれると、純真な人は、あまりにもひどい現状を考える
と、そうなるのかもしれません。本当に怖いです。
そのほかにも、イスラエルの考え方、インテリジェンスとは、岸田首相の外交姿勢な
ど、勉強になることばっかりでした。と同時に何回も読み込まないと理解できていない
ように思います。
大変勉強になるので、ぜひ世界情勢を学んで下さい。