垣谷美雨さんの「別れてもいいですか」を読みました。図書館で借りたのですが、第9版でした。手配するタイミングが遅かったのか、反響の凄かったのかはわかりませんがすごいですね。
垣谷さんの最近の小説を読むときは、男は心して読む必要があります。少し紹介したいと思います。
◎夫の臭い
夫の半径1メートル以内に近づくのさえ嫌だ。タバコと歯周病の饐えたような臭い。それに加齢臭も混ざり、その強烈な臭いに思わず息を止めてしまう。
何年か前から洗濯物を別々に洗うようになった。自分の衣類にも臭いが移っていることに、ある日気づいたからだ。クサイと感じるかどうかは、精神的なものが大きく影響すると何かに書いてあった。日頃から好感を持っている人の匂いなら気にならないのだ。それどころか、親しみや懐かしささえ感じることもあるようだ。
◎同じ部屋で寝る
想像しただけでゾッとした。夫と同じ部屋に布団を並べて寝るなんて拷問以外の何物でもない。
まさしくこの攻撃は我が家でもあります。身につまされます。
◎離婚相談
離婚に踏み出すには、同じ空気を吸いたくない、触れられると鳥肌が立つ、そういった嫌悪感が必要です。そうでなければ、もう一度考え直しましょう。
◎40歳半ばから
40半ばくらいからだったか。それまでは仕方がないと諦めていた様々な事柄に我慢ができなくなった。腹立たしさがいつまで経っても収まらない。更に恨みがましくなり、笑えなくなり、心の奥底にある苦しみの層が厚くなった。
鬼婆とか意地悪ばあさんなどという言葉があるが、鬼爺や意地悪じいさんという言葉はない。それがなぜなのか、最近はよくわかる。虐げられている側だけが鬼になっていく。同じ人間なのに、下女のように軽く扱われる毎日の中で、真っ直ぐな心を保つなど不可能だ。
このほかにも「早く死んだらええねん!」みたいなセリフも頻繁に出てきます。恐るべしです。あなたも陰で言われてませんか?思い当たる節は本当にないですか?
この書籍は男性に是非見て欲しいです。
少しセリフ的にもくどいのですが、それが女性と言うことでご勘弁下さい。
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